基本構想
●第一次佐久市総合計画●
第 1 章 基本理念
私たちは、鳴動する大山 浅間山、静謐せいひつなる名山 蓼科山、ほとばしる大河 千曲川の精気を受け、また、佐 久平の高燥冷涼な気候、肥沃な大地により、多様な自然と豊かな実り、安らぎ、癒しを万年にわたり享受し、 営々として歴史を築いてきました。この地に脈打つ、旧中込学校にみる進取の精神や気風、五稜郭にみる新 時代をひらく叡智、農村医療にみる命を守る使命感やたゆまぬ努力、五郎兵衛新田にみる開拓の精神、現代 書道の父 天来にみる独創と先駆けの精神を誇りとし、この志を受け継ぎ、新たな文化の礎として発展させ、 未来を担う子どもたちに伝えていかなければなりません。
本市では、これらの個性を尊重しながら共生・融合を図り、市民の一体感を醸成します。そして、安心し て豊かに暮らせる新たなふるさと創造を進めるため、美しい自然環境に配慮した幹線道路・交通機関・情報 のネットワークを構築します。さらに、この地域間ネットワークを佐久都市圏はもとより全国や世界ネット ワークへと繋げることにより、たくましさと優しさを併せ持つ「多機能都市」として、真の地方の時代に立 ち向かう魅力ある力強いまちづくりへと歩み始めます。
本市は、「ひとの絆・まちの絆」を基本として、21 世紀を担う人材育成や 100 万経済圏づくりを行い、 人や物流、さらに情報の要衝となるべき「21 世紀の新たな文化発祥の大地」を目指します。
基本構想
ひとの絆・まちの絆で築く文化発祥の大地
第 2 章 将来都市像
基
本
構
想
第 2 章 将来都市像
佐久の地に悠久の歴史を共有してきた私たちは、先人の培ってきた叡智とほとばしる情熱を受け継ぎな がら、激変期の社会に凛として臨むことが大切です。
本市は、この大きなうねりを乗り越え、真の地方の時代に立ち向かうたくましさと優しさを併せ持つた めに、様々な人々や地域、産業を通じた夢と希望に満ちた新時代を切りひらくまちづくりを目指します。
1
佐 久 市 が 目 指 す 将 来 都 市 像
このため、本市の将来都市像を
叡智と情熱が結ぶ、
とし、
一人ひとりのための温かみと豊かさのある生活空間
を副題とします。
浅間山を始めとする山々、千曲川や田園に代表される「佐久の原風景」を保全・継承するため、計画的 な景観形成や緑化推進等によって地域の開発との調和を図ります。
また、自然との共生を図り、限りある資源を有効に活用する資源循環型社会を形成することにより、環 境にやさしいまちづくりを進めます。
ノーマライゼーションの理念に基づき、性別・年齢・障害の有無を問わず、すべての人がお互いを尊重 しながら地域コミュニティの醸成に努め、その中で一人ひとりが家庭や地域において自身の役割を見出す
*
将来都市像を達成するための都市づくりの視点を次の 4 項目とし、併せて土地利用の基本
方針を示します。
本市は単なる地域の結合でなく、拠点性を持つ 10 万都市とし、本市が持つ地理・交通の優位性を生か し、さらに高度情報通信網の整備により、人・モノ・情報の結節点として 100 万経済圏の産業拠点を目 指します。そして、1000 万交流圏の観光・文化・スポーツ交流拠点づくりを推進し、未来に繋げる躍動 感あふれるまちづくりを進めます。
基本構想
2
将 来 都 市 像 の 実 現 に 向 け て
(1) 10 万都市、100 万経済圏、1000 万交流圏の拠点
(2) 水と太陽と緑がおりなす詩情あふれるまち
(3) 温かみと豊かさのある生活空間
第 2 章 将来都市像
基
本
構
想
計画人口: 106,000 人
本市の人口は、平成 17 年 10 月 1 日現在(平成 17 年国勢調査)で 100,462 人と平成 12 年の 100,016 人に比べ 446 人(0.4%)増であり、増加傾向で推移しています。
また、全国的に少子化が進行する中、本市は合計特殊出生率が全国値を上回るとともに、健康長寿都市 としても知られています。
将来人口の推計にあたっては、少子・高齢化の動向や、わが国の人口減少社会の到来といった社会潮流 を踏まえるとともに、道路や鉄道、土地利用など近年の基盤整備充実による都市力の向上、市町村合併の 効果、さらに本計画によるまちづくり施策の力強い推進などを考慮し、平成 28 年度の計画人口を 106,000 人と設定します。
3
都 市 づ く り の 将 来 指 標
佐久の風土に培われてきた伝統・文化を継承するとともに、地域コミュニティから国際交流まで様々な 連携・交流を図り、新たな文化の創造を目指します。
また、高等教育機関や学習施設の整備、ネットワーク化など教育環境の充実を図り、次代を担い、郷土 を担う人材の育成を進めます。
市域の土地は、市民にとって現在及び将来における限られた貴重な資源であるとともに、生活や生産と いった活動を支える共通の基盤であり、より良い状態で次世代に引き継いでいかなければなりません。
このため、本市の恵まれた自然環境の保全と継承に努め、人と自然との新たな共生・共存関係の構築に 向けた土地利用を図っていく必要があります。
本市の均衡ある持続的発展と一体性の確保を基本として、各地域の自然的、社会的、経済的及び文化的 諸条件を踏まえ、公共の福祉を優先させ、安全で快適な生活環境の確保と地域の特性を生かした土地利用 を図ります。
(5) 土地利用
(4) 伝統と創造の文化のまち
第 3 章 基本構想の柱
基本構想
将来都市像の実現に向けた基本構想の柱として、以下の 6 項目を設定します。
第 3 章 基本構想の柱
基
本
構
想
たくましく心豊かな人材の
育成と地域文化の保存・継
承と発祥
グローバル化の進展に伴う地域間競争の激化、 ライフスタイルや価値観の多様化など、激しい変 革が続く社会において、国際感覚や人権感覚を身 に付け、主体的な判断のもと、自ら行動できるた くましい人材を育成します。
また、互いに個性を認め合い、学び合う生きが いある社会形成のため、共に生きる豊かな心を持 ち、生涯を通じて学習できる環境整備を推進しま す。
地域固有の歴史や伝統・文化については、市民 が日常的にふれあい、学ぶことができる環境整備 を進め、地域文化の保存・継承に努めるとともに、 各種ネットワークを活用した交流を進め、他の文 化との共生・融合による「新たな文化の発祥地」 を目指します。
● 地域の歴史、伝統・文化の保存と継承
● 市民ニーズに対応した文化施設の整備推進
● 世代・職業・地域の枠を超えた文化交流の拡大
● 男女共同参画社会の形成
● 偏見や差別のない社会を目指した人権意識の
高揚
● 個性と創造性を伸ばす教育環境の整備
● 青少年の健全育成
● 創造性・国際性豊かな人材育成
● 生涯学習・生涯スポーツ活動の充実
施策項目
施策項目
地域間に幹線道路・交通機関のネットワークを 築くことにより地域間交流を進めるとともに、地 理的利点を最大限に活用した高速交通網の整備を 促進します。さらに、地域間ネットワークと多面 的に連携させた首都圏・日本海圏・太平洋圏との 都市間連携・都市間交流を拡大させ、1000 万交 流圏の拠点づくりを推進します。
また、高度情報通信社会に対応した双方向情報 通信ネットワークの整備を進めます。
そして、職・住・学・遊の均衡ある発展を図り つつ、これらネットワークを最大限に活用し、地 域に培われた風土や街並みを大切にするとともに、 地域の個性や特色を生かした土地利用を推進し、 多機能都市を目指します。
ネットワークで築く地域の
個性・特色を生かした多機
能都市づくり
● 高速交通ネットワークの整備促進
● 地域幹線道路ネットワークの強化と交通機関
の利便性の向上
● 高度情報通信基盤の整備と地域情報化の推進
● 地域の個性・特色を生かした多機能都市づく
基本構想
施策項目
施策項目
恵まれた自然環境や高速交通網の結節点として の優位性を生かしながら、安心で安全な農産物の 総合供給基地を確立し、地域農業の振興を図りま す。
また、企業誘致や産学官の連携を進め、技術開 発や技術力の強化を図るとともに、地域間や異業 種間との交流を促進し、新たな産業を創出します。
そして、魅力ある観光地域の形成を推進すると ともに、商店街の活性化や就業機会の拡充による 人材確保、高度情報通信基盤の整備を促進しつつ、 産業基盤の強化を図り、100 万経済圏の構築を 目指します。
100万経済圏を目指した産
業基盤の強化と新たな産業
の創出
● 効率的かつ安定的な農業経営の推進
● 農産物総合供給基地の確立
● 商店街活性化の推進
● ネットワークの構築による魅力ある観光地づ
くりの推進
● 企業誘致と技術力の強化・人材育成による産
業基盤の強化
● 企業と連携した就業機会の拡充
「みんなで支え合う社会」という意識改革を図り、 人と人との交流・相互扶助による、優しさとふれ あいのある地域コミュニティの醸成に努めます。 そして、市民やボランティア、N P O、事業者 といった民間と行政の協働により、子育てから障 害者・高齢者支援まできめ細かな施策を展開し、 すべての市民が生きがいと幸せを感じながら生活 を送ることができる、住みよい健康長寿のまちの 形成を目指します。
みんなが生涯現役で住みよ
い健康長寿のまちの形成
● 共に生きる喜びを分かち合える福祉社会の構築
● 保健・医療・福祉・介護の連携によるきめ細
かなサービスの提供
● 市民健康づくりの推進
● 安心して子どもを生み育てることができる子
育て支援の充実
● 地域で安心して暮らすことができる障害者支
援の充実
● 活力ある健康長寿社会の構築
● 医療施設の充実と地域医療提供システムの構築
第 3 章 基本構想の柱
基
本
構
想
施策項目
施策項目
日常生活に安全性や安心感を求める傾向が強ま る中、子どもから高齢者まで市民誰もが安心して 生活できる地域社会の構築を目指します。
また、市民の価値観やライフスタイルの変化か ら、市民ニーズは多様化・複雑化しており、市民 のまちづくりへの参加意識が高まっています。
市民と行政が協働して魅力あるまちづくりを進 めるとともに、不断の行財政改革を推進し、市民 サービスの一層の向上を図ります。
市民生活の安全確保と市民
満足度の向上
● 安心して暮らせる安全なまちづくりの推進
● 市民と行政の協働によるまちづくりの推進
● 行政改革の推進と健全財政の堅持
● 適切かつ効果的な広域行政の推進
水と緑きらめく自然と共に
生きる快適環境の創出
二酸化炭素の排出量増加に伴う地球温暖化等、 環境悪化による被害や影響は、地球規模で考えて いかなければならない問題であり、最も身近な問 題としても認識しなければなりません。
本市は、豊かな水と緑を有しています。これら を守り未来へ継承するため、環境保全という視点 に立ち、環境への負荷の少ない資源循環型社会の 形成を目指します。
● 水と緑きらめく自然環境の保全
● 緑化の推進と景観の保全
● 豊かで清らかな水辺環境の整備
● 資源のリサイクル化とごみの減量化の推進及
び廃棄物処理体制の整備
● 水の安定供給と全戸水洗化の推進
● 省エネルギー対策の推進と新エネルギーの利
第 4 章 施策の大綱
●
幼児教育について
幼児期は、心身の発達、生涯にわたる人間形成の基礎が培われる重要な時期であることから、基本的 生活習慣の定着(家庭のしつけ)や、身近な自然や文化・社会体験などを通じて得られる豊かな人間性 と社会性を育むことを目指し、幼児の健やかな成長を地域ぐるみで支える環境づくりを推進します。
●
学校教育について
学力低下が憂慮される中、基礎学力の向上と、個性に応じ自己の能力を最大限に伸ばすことができる 高次・多機能な学習環境の整備を図ります。
また、体験学習等の推進や、家庭・地域社会・学校の緊密な連携により、「主体的な判断」「共に生き る豊かな心」を持った人材の育成を図ります。
基本構想
●
文化・芸術について
地域の多様な自然・歴史・伝統・文化に対する関心や理解を深め、その保存・継承を図ります。 また、既存の文化施設等の充実・活用に努めるとともに、拠点となる文化施設の整備を推進し、芸術 文化活動を支援することにより様々な文化の共生・融合を図り、新たな文化の創造を目指します。
●
地域間交流・国際交流について
市民主体による他市町村との各種交流を拡大し、相互の個性や特徴を生かした地域の活性化に努め、 魅力ある地域づくりを推進します。
また、異なる文化への理解と広い視野を養い、国際性豊かな人材の育成を図るため、市民の国際交流 を促進します。
●
男女共同参画社会について
職場、家庭や地域社会等のあらゆる分野の活動において、すべての男女が平等に参画できる環境整備 を図ります。
さらに、互いを尊重し合える意識づくりに取り組むとともに、その個性と能力を十分に発揮できる男 女共同参画社会の実現を目指します。
●
人権尊重社会について
市民が社会的差別を行ったり、あるいは受けたりすることがないよう、人権意識の高揚を図り、同和 問題を始め女性、子ども、高齢者、障害者、外国人等に対するあらゆる偏見や差別の撤廃に努めます。
(1) 豊かな人間性を育む文化の創造
(2) 未来を担う人づくり
1
たくましく心豊かな人材の育成と地域文化の保存・継承と発祥
第 4 章 施策の大綱
基
本
構
想
●
生涯学習について
多様化する市民ニーズに対応した学習・活動機会の提供に努め、生涯を通して生きがい・やりがいを 持ち、必要な知識・技術を必要な時に学習できる環境の整備を進めます。
また、個々が持つ優れた知識・技術や知恵の保存・継承と、指導者の養成に努めるとともに、学習成 果のまちづくりへの活用を促進します。
●
スポーツについて
市民一人ひとりが、年齢や体力、技術、興味、目的などに応じて日常的にスポーツに親しみ、「だれも が」「いつでも」「どこでも」「いつまでも」気軽に参加できる環境づくりを進めます。
そして、個々の体力や運動能力の向上のみならず、仲間同士のふれあいや交流を深め、健康で活力あ る豊かな地域社会の形成を目指します。
(3) 生涯学習・生涯スポーツ活動の支援
2
ネットワークで築く地域の個性・特色を生かした多機能都市づくり
●
高速交通ネットワークについて
飛躍的な経済発展や救命救急医療への貢献、災害発生時の緊急輸送路などとしての機能が期待される 中部横断自動車道の整備を促進し、高速交通網の確立を図ります。
また、松本空港とのアクセス性を高めることや計画されている中部縦貫自動車道と連携を図るため、 松本・佐久間の交流促進型広域道路の建設を促進します。
●
地域交通ネットワークについて
高速交通網へのアクセス機能強化や地域間連携を図るため、地域幹線道路の整備を推進し、ネットワ ークの形成に努めるとともに、生活道路の整備を進めます。また、交通機関の利便性の向上を図り、誰 もが利用しやすい交通システムを構築し、地域間交流を促進します。
(1) 交通ネットワークの形成
●
青少年の健全育成について
青少年が、自らの価値観を確立し、年齢に相応しい自覚や責任感を備えた人格を形成するため、家庭 のみならず、地域社会・学校・行政の連携により、地域ぐるみで青少年の健全育成を推進します。
基本構想
●
高度情報通信ネットワークについて
産業、文化、教育、福祉など様々な分野において、より高度で多様なサービスが受けられるよう地域 の情報化を進めるとともに、市民の情報活用能力の向上に努め、誰もが情報化の恩恵を等しく享受でき る高度情報通信社会の形成を目指します。
(3) 高度情報通信ネットワークの形成
●
農業について
本市の基幹産業である農業の持続的発展を図るため、優良農地の保全、土地基盤の整備を進めるとと もに、担い手の育成・確保に努めつつ、農地の利用集積を促進し、効率的かつ安定的な農業経営を推進 します。
また、安全な農産物の生産や消費の拡大を促進するとともに、新農業技術開発拠点の整備を進め、産 地間のネットワークによる農産物総合供給基地の確立を目指します。
●
林業について
(1) 個性ある農林水産業の展開
3
100万経済圏を目指した産業基盤の強化と新たな産業の創出
●
土地利用について
国土利用計画(佐久市計画)に基づき、自然的・農業的土地利用との調和を図りながら、本市の均衡 ある持続的発展と一体性の確保を基本とする各種事業や、プロジェクトに対応した土地利用を推進しま す。
●
市街地について
市街地整備は、土地区画整理事業と街路整備事業などにより進め、用途地域内の低・未利用地の宅地 化を促進します。
また、住民主体のまちづくりを進めるとともに、高齢社会にも対応した都市空間の創造に努めます。
●
住宅・宅地について
定住人口の増加を図るため、優良な住宅地の供給がなされるよう適正な民間開発の誘導と土地区画整 理事業を推進します。
また、市民ニーズに対応した居住水準の高い公営住宅の整備を進めます。
(2) 個性・特色を生かしたまちづくり
第 4 章 施策の大綱
基
本
構
想
●
商業・サービス業について
高速交通網の整備や情報化の進展に伴い、商圏の拡大、消費者ニーズの多様化が進む中、空き店舗の 有効活用や特産品のブランド化、市街地整備などを進め、商店街の活性化を図るとともに、関係団体と の連携のもと個店のレベルアップを促進します。
また、市民や企業のニーズに応え得る専門的技術を備えた人材の育成・確保を促進します。
(2) にぎわう・ふれあう商業の展開
●
観光について
地域の特性を生かした新たな観光拠点の整備を進め、特色ある歴史・文化遺産や温泉施設、土産品な ど様々な観光資源とのネットワーク化を図るとともに、各種イベントを開催し、魅力ある観光地づくり を推進します。
また、豊富な観光資源を体系的に位置付けた独自の観光空間の創出を図るとともに、近隣の観光地と の連携による広域観光ルートを確立し、佐久市のファンを増やします。
(3) ネットワークと交流で輝く観光拠点の創出
●
工業について
高速交通網の結節点としての優位性を生かし、積極的な企業誘致を進めるとともに、産業振興センタ ーの充実を図りつつ、産学官連携等による技術開発や技術力の強化を促進し、新たな産業を創出します。
さらに、高度情報通信基盤の整備を促進し、企業の経営基盤の強化を図るなど、活力ある産業集積地 の形成を目指します。
(4) 技・人・モノが集う工業の進展
●
就労・雇用について
雇用・就業機会の創出につながる企業誘致を進めるとともに、少子・高齢化の進展に伴う労働力不足 の解消に向け、女性、高齢者、障害者等の就業機会の拡充に努めます。
また、企業と連携し、仕事と家庭が両立できる労働環境への改善を促進するとともに、経済のグロー バル化に対応するため、高度な技術力を備えた人材の育成を図ります。
(5) 働く機会と人づくり
●
水産業について
*メディカルハイウェイオアシス:高速道路沿いに救命救急センターを設置し、高速道路と一般道路の両方から出入り可能なハイウェイオアシス。
*子育て支援ネットワーク:核家族化などにより、育児について相談相手がいない家族が増えていることから、保健センター・保育所・児童館などを拠 点として、地域に子育て専門相談員を配置するなど、身近な相談体制をネットワーク化していくもの。
基本構想
●
子育て支援ネットワークについて
少子化は、晩婚化や未婚者の増加など様々な要因が挙げられますが、夫婦共働き、核家族化の進展、 地域の連帯意識の希薄化などによる家庭での養育能力の低下や、子育て負担への懸念が要因となってい ます。
安心して子どもを生み育てられる環境の整備と出生率の向上に向け、関係機関の連携による各種相談 事業の充実や、子育て支援の拠点となる児童館整備など、子育て支援ネットワークのさらなる拡充を推 進します。
(3) 安心して子どもを生み育てられる子育て支援
●
保健について
「自分の健康は自分でつくる」を理念に「守る健康」から「つくる健康」への意識改革を進め、市民 一人ひとりが心と体の健康管理、体力増進など、自らの健康づくりを実践できる環境整備を推進します。
また、疾病の早期発見・早期治療のための健診体制の充実を図るとともに、温泉・森林などの地域資 源を活用した多角的な健康づくりを推進します。
●
医療について
誰もが等しくきめ細かな医療が受けられるよう、関係機関と連携した医療体制の充実を図ります。 市立国保浅間総合病院については、地域の中核医療機関として、医療ニーズに対応する環境・機能を 整備します。
また、遠隔地の高齢者や障害者などが安心して生活できる遠隔医療相談事業の充実を図るとともに、 「メディカルハイウェイオアシス構想」を推進します。
(2) こころとからだの健康づくり
*
*
4
みんなが生涯現役で住みよい健康長寿のまちの形成
●
福祉のまちづくりについて
福祉の基本理念は、すべての人が分け隔てなく暮らせる社会を実現することです。性別、年齢、障害 の有無を問わず、家庭や地域でお互いを尊重しつつ、その人らしい生活を可能とする福祉環境の整備と、 多様な福祉サービスの提供を図り、市民誰もが等しく生きいきと安心して暮らすことができる、福祉の まちづくりを推進します。
(1) みんなが生きいきと安心して暮らせるまちづくり
第 4 章 施策の大綱
基
本
構
想
●
環境衛生について
地球温暖化やダイオキシン問題など環境に関する社会問題が発生する中、環境に優しく、効率的な廃 棄物処理体制の整備を進めるとともに、ごみの減量化や資源のリサイクル化を一層推進します。
また、廃棄物をエネルギーとして活用するなど、限られた資源の有効利用を進めるとともに、ごみ処 理に対する意識啓発を図り、市民・事業者・行政が一体となって資源循環型社会の形成を目指します。
●
上水道・下水道について
豊かな自然からの恵みである、安全でおいしい水を安定して供給していくため、給配水施設の維持・ 管理、水源地の環境保全に努めます。
また、豊かな自然を次世代に引き継ぐため、地域の実情にあった下水道施設の計画的な整備による全 戸水洗化を推進するとともに、快適な水環境を守るため施設の適正な維持管理に努めます。
(2) 資源循環型社会の形成
●
環境保全について
本市は、恵まれた水と緑など多くの自然を有しており、この豊かな自然を未来へ継承していかなけれ ばなりません。
このため、自然環境や生活環境の保全に関する意識の高揚を図るとともに、市民・事業者・行政が一 体となって環境にやさしい社会の構築を推進します。
また、限りある資源の有効利用を図るとともに、新たなエネルギーの利用を促進します。
●
街並み緑化・公園・景観形成について
まち全体に緑があふれる快適空間を創造するため、緑化意識の高揚を図るとともに、緑地の保全と積 極的な緑化を推進します。
また、市民の憩いやふれあいの場として、公園の整備を進めるとともに、地域と一体となって良好な 景観の保全・形成を推進します。
●
水辺空間について
本市を貫流する豊富な河川水系を生かし、市民誰もが水に親しみ、気軽に訪れることのできる親水公 園の整備を進めます。また、美しい水辺空間を後世に引き継ぐため、環境・景観・生態系にも配慮した 水辺空間の保全に努めます。
(1)自然と共に暮らすまちづくり
5
水と緑きらめく自然と共に生きる快適環境の創出
●
協働のまちづくりについて
市民ニーズが多様化・複雑化する中、市民と行政が共に「公共」の役割を担い、地方分権時代に即し たまちづくりを進めるとともに、市民の主体的参加を促進するため、広報・広聴活動の充実や行政情報 の公開を一層推進します。
また、市民の連帯感の醸成を図るため、地域コミュニティ活動の活性化に努めます。
●
行財政について
行政運営を経営の視点で刷新するため、事務事業の見直し、組織機構の効率化等を図り、簡素で効率 的な行政体制の確立を進めるとともに、健全財政を堅持するため、経費の節減、財源の確保と計画的な 配分に努めます。
また、多様な分野での広域交流事業を展開し、地域の一体感の醸成に努めつつ、適切かつ効果的な広 域行政のあり方について検討を加え、魅力ある交流圏を創造します。
(2) 市民満足度の向上
基本構想
6
市民生活の安全確保と市民満足度の向上
●
防災・消防・救急について
いつ、どこで発生するかわからない災害に備えるため、建築物の安全性の確保や防災情報伝達システ ムの構築、雨水排水施設の整備を進めるとともに、市民・事業所・関係団体・行政が連携し、佐久市地 域防災計画に沿った防災体制を確立します。
また、社会情勢の変化や広範な市域に対応するため、常備・非常備の消防力や救急体制の拡充を図る とともに、自主防災意識の高揚に努め、災害に強いまちづくりを推進します。
●
交通安全について
高齢者・障害者・子どもなど交通弱者優先の原則に立った交通安全教室や、交通安全指導の充実を図 るとともに、信号機・歩道・ガードレールなどの交通安全施設の整備を推進し、交通事故の防止に努め ます。
●
防犯について
凶悪化・巧妙化・広域化・国際化する犯罪などから市民を守るため、防犯協会や警察署、教育機関等 との連携強化のもと、地域防犯体制の拡充を図り、安心して暮らせる地域社会の構築に努めます。
●
消費生活について
消費者を標的にした詐欺事件や、食品の安全性に対する問題が増加する中、関係機関との連携強化を 図り、消費生活に関する情報提供や相談体制の充実など消費者保護対策を推進します。